AI時代に説明責任を果たせるエンジニアの条件:技術研修から見えた本質

はじめに

10月にVideoTouch株式会社に入社した、エンジニアの徳永です。

入社後1ヶ月間は技術研修の時間をいただき、用意いただいた研修コンテンツに沿って、じっくりと学習に取り組むことができました。研修は基本的に1人で進める形式で、メンターの方に適宜相談しながら自分のペースで学習しました。1人での取り組みは少し寂しさもありましたが、その分、集中して深く学べたと感じています。

研修では、AIツールを積極的に活用しました。分からない箇所はClaudeに質問し、コード実装ではCursorのAgentモードを使うなど、AIと対話しながら学習を進めました。

そうして学習を進める中で、「なぜこうしたのか」を説明できることの重要性に気づきました。AIがコードを書く時代だからこそ、技術選定の理由や設計の意図を説明できる力が求められる。研修を通じて、そんなことを考えました。

この記事では、技術研修の経験から見えてきた「説明責任を果たせるエンジニアの条件」について書いていきます。

挑戦の場としてのVideoTouch

過去の経験から得た視点

私は、2021年にSES企業に入社し、お客様先での常駐開発をメインに経験した後、2025年10月にVideoTouch株式会社に入社しました。

SES時代には様々なプロジェクトに参加しましたが、「言われたものを作る」だけでは本質的な課題解決にはならないという限界を感じていました。要件の背景やユーザーの真の課題を知らぬまま開発を進めると、仕様変更の多発や、結局使われない機能を生み出してしまうことになります。

事業会社を選んだ理由

私は、技術力だけでなくビジネス視点を持ち、プロダクトの上流工程から改善サイクル全てに当事者として関わりたいという想いから、事業会社を志望しました。

中でもVideoTouchを選んだのは、この会社に「物語」があると感じたからです。VideoTouch株式会社の前身であるViibar時代の急成長、事業の見直し、そして「2周目の挑戦」を選ぶ覚悟。華々しい成功だけでなく、痛みも苦悩も包み隠さず語り、そこから学びを得ようとするその透明性に強く惹かれました。

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「変化と挑戦の渦中」という魅力

VideoTouchは、成熟しきった完璧な組織ではないと感じています。しかし、それが私にとっては大きな魅力でした。

明確なビジョンと10年の学びがありながら、まだ形を作り上げている最中──私はこの「変化と挑戦の渦中」にあるダイナミックな状態こそが、自身の成長、そして会社やプロダクトを自ら成長させられる環境だと感じました。

完璧に整備された組織では、歯車の一つとして「成長させてもらう」ことしかできません。しかし、この環境では、自分の行動が直接、会社やプロダクトの形を作っていきます。問題を与えられるのではなく、問題を見つけ、定義し、解決していく。この全サイクルに関われる環境で、私は技術とビジネスの両面から価値創造に挑戦したいと思いVideoTouch株式会社に入社しました。

技術研修の全体像:0→1のフルサイクル開発

入社後の技術研修では、「なぜその技術が必要か」「他にどんな選択肢があるのか」を理解しながら、座学と実装を繰り返して学習しました。

最終成果物

最終成果物は、「AIと音声会話できるAIロープレシステム」です。営業トレーニングを想定したシステムを、Nuxt3とNode.jsで実装し、AWS ECS/Fargateにデプロイ。IaC(Terraform)、CI/CD(GitHub Actions)、監視まで含めた、フルサイクルの開発を一通り体験しました。

研修の流れ(15のフェーズ)

Web開発の基礎からAI機能の統合まで、15のフェーズに分かれて幅広く学びました。

研修の流れ(15のフェーズ)

研修で見えた、AIの得意・不得意

研修を通じて、AIとの効果的な協働の形が見えてきました。

AIが得意なこと AIが苦手なこと(人間が担うべき領域)
個別関数やクラスの実装 アーキテクチャ全体の一貫性の担保
定型的なコードの生成 セキュリティの全体設計と多層防御の判断
ドキュメントからの情報抽出 環境全体を考慮した技術選定とトレードオフの判断

AIは、個別の実装や定型作業を圧倒的な速度でこなします。しかし、「この機能はDomain層に置くべきか」「Nuxt3のSSRと相性が悪いからnonceベースのCSPアプローチを取るべきか」といった、アーキテクチャ全体の一貫性や、環境全体を考慮した判断は、Clean Architectureやセキュリティの原則を理解した人間にしかできない仕事でした。

0→1の体験で得た「判断軸」

一連のフルサイクル開発を自分の手で進めたことで、技術的な知識だけでなく、「どの段階でどんな問題が起こり得るのか」「それに対してどうアプローチすべきか」という判断軸が身につきました。

特に、ドキュメントに載っていない実環境特有の問題に直面し、一つずつ解決する経験が重要でした。AIに聞いても一般的な回答しか返ってこない、自分の環境特有の問題は自分で解決するしかありません。

こうした経験の積み重ねこそが、新しい課題に向き合うときの「既視感」を生み出し、類推力を高めてくれると思います。

説明責任を果たすための4つの条件

AI時代にエンジニアが説明責任を果たすために必要な条件は、研修を通じて以下の4つに集約されました。

説明責任を果たすための4つの条件

1. 「なぜ」を説明できること

技術選定や設計判断の根拠を、ビジネス要件、技術的制約、保守性の観点から論理的に説明できる力が不可欠です。説明責任を果たせないと、「なんとなく流行っているから」という表面的な理由での選定に陥り、技術的負債、スケジュール遅延、予算超過といった深刻な問題を引き起こします。

2. 説明できる知識を持っていること

「何を作るべきか」「どう設計すべきか」という前提知識がなければ、AIに何を質問すべきかも分からず、返ってきた答えの正しさも判断できません。知識こそが、AIを使いこなす土台です。

3. 全体を俯瞰できること

データベース、API、フロントエンド、インフラのすべてが調和して初めて、良いプロダクトになります。個別最適化はAIが得意ですが、全体最適化は人間の役割です。

4. AIの出力を評価できること

AIが生成したコードを鵜呑みにせず、セキュリティやパフォーマンスの観点からレビューし、最終判断を自分で行う必要があります。研修でAIが提案した eval()XSS脆弱性のリスクから却下した経験のように、知識に基づいた評価が不可欠です。

おわりに

AI時代のエンジニアリングは、「AIに仕事を奪われる」のではなく、「AIと協働して価値を生み出す」時代です。

そのためには、AIに指示を出し、その出力を評価し、そして「なぜ」を説明できる判断の軸と責任感が必要だと感じました。これらは、実際に手を動かし、失敗し、学び続けることでしか獲得できないかと思います。

VideoTouchという「変化と挑戦の渦中」にある環境で、これからも技術力とビジネス視点の両方を持ち合わせ、プロダクトの価値創造に貢献できるよう、学びを続けていきます。

最後に、充実した研修プログラムを用意し、サポートしてくださったVideoTouchのチームの皆様に、心から感謝申し上げます。

おしらせ

VideoTouch では一緒に試行錯誤していける仲間を募集中です! もし興味を持っていただけましたら、カジュアルに一度お話しできればと思っています〜。

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エンジニア研修を振り返って(tkmtyu)

挨拶

はじめまして!今年8月に入社したエンジニアのtkmtyuです。

入社して約1ヶ月半の研修を終え、振り返りと学びについてまとめていきたいと思います。

本記事では、

  • VideoTouchのエンジニア研修に少しでも興味を持たれている方
  • VideoTouchに少しでも興味を持たれているエンジニアの方

に向けて、エンジニア研修を振り返った私の所感をお伝えできればと思います。

ぜひ、最後まで読んでいただけると幸いです。

はじめに

VideoTouchに入社してすぐ、約1ヶ月間のエンジニア研修に入ります。研修の中で「中途入社でも、手厚く研修をしてくれるのか」と素直に驚きがありました。

研修でどのような内容を扱っているのか、次セクションで紹介します。

研修概要

何を学ぶのか?

エンジニア研修は解像度の高い知識の地図を頭の中に作ることをゴールとしています。

そのために必要な、開発の全体の流れを理解し、AIを効果的に活用しながらも、AIが生成する内容の技術的な嘘を見抜くために必要な知識を習得していきます。

オリジナルの研修教材

研修で使う教材はVideoTouchのエンジニアが製作したオリジナルの教材であり、過去から大きく変わることがないコンピューター基礎(TCP/IPなど)から、実務でも使うTypeScript、インフラ、品質、AIならびに音声認識まで広く取り扱う教材になっています。

研修教材は、大きく分けて、

  • コンピュータ基礎(全3フェーズ)
  • 実装・開発・AI(全7フェーズ)
  • 保守・セキュリティ(全3フェーズ)
  • オリジナルアプリの製作

という構成です。

それぞれどのような内容か例を挙げると、

コンピュータ基礎

  • Web基礎技術
  • ソフトウェア設計原則
  • ブラウザの仕組み

実装・開発・AI

とくに「AI」と「音声認識」はVideoTouchのプロダクトであるAIロープレで使われている技術です。

保守・セキュリティ

  • 監視
  • セキュリティ
  • CI/CD

研修教材は、フェーズごとに資料・基本課題・応用課題が1セットになっています。

エンジニア研修では、資料を読み、基本課題と応用課題に取り組むというサイクルを繰り返していきます。

各フェーズごとに実務に近い応用課題があり、知識としての習得だけでなく自分の手を動かして学んだことを整理することができます。

オリジナルの研修教材ということもあり、フェーズによっては「アプリをゼロから作ってみよう」といった非常にチャレンジングな課題がありますが、メンターとどのように取り組むか相談しながら進めるので「今の自分ならこのチャレンジ課題のなかで何ができるのか」を会話することがよくありました。

オリジナルアプリの製作

研修の最後には成果報告会というかたちで、自分が製作したアプリケーションを社内の人にむけて共有する時間があります。

もちろん、研修なので失敗はないです。ただ、この研修が目指すべきゴールは、実務で役立つスキルや考え方を習得するということです。

成果報告会では社内の人からフィードバックやコメントを貰える非常に良い機会でした。

僕が一番おもしろい、やりがいがあったと感じる部分でもありましたが、VideoTouchの成果発表会の形式は決まっていません。

何を話すか、どのような資料を投影するのか、自分で決めていきます。 また、アプリケーションも「AIを使ったもの」以外、条件がないです。

どのような課題を仮定して、その課題感を解決できるアプリケーションを約1週間でどこまで実装できるか、様々なことを考え取り組むことができました。

研修の1日

では、ここで研修のとある1日を紹介してみようと思います。

  • 10:00 出社・研修資料の読み込み
  • 11:00 基本課題に着手
  • 13:00 ランチ
  • 14:00 応用課題に取り組む
  • 18:00 メンターと振り返り&課題のレビュー
  • 19:00 お疲れ様でした!

基本、研修期間中は実務に関わることがないので、研修に集中できます。

10:00 出社・研修資料の読み込み

出社といってもエンジニアは基本的にリモート勤務となりますので、PCの電源をつけたあと、研修資料を読み込んでいきます。

VideoTouchの研修は、講義形式ではなく資料を自分で理解しながら、分からない部分はAIに聞いてみたり、メンターに相談して解決していきます。

11:00 基本課題に着手

資料を読んだ後は、学んだことを実際に手を動かして知識を物にしていきます。

基本課題のかたちは様々ですが、コマンドを叩いて実際に想定通りのレスポンスが返ってくることを確認するものや、学んだ技術を実務で活用するときに気をつけたいことを挙げるものなどがあります。

基本課題は長くとも1時間で終わるような構成になっています。(なっていない部分はメンターと調整します。)

13:00 ランチ

課題に取り組んだ後、キリのいいタイミングでランチ(お昼休憩)です。

エンジニアはリモートが基本ですので、自宅で昼食を作ることもリモートならではの楽しみです。

14:00 応用課題に取り組む

ランチのあと少し休憩をして、応用課題に取り組みます。

応用課題は、そのフェーズで学んだことに含め、それまでのフェーズに学んだことを活かしながら取り組みます。

フェーズにもよりますが、10分で終わるものもあれば数時間かかるものもあります。

ここで、応用課題がどのようなものかご紹介させていただきます。


また、分からない部分は、メンターとの振り返りで解決することもできますし、Slackに個人の分報チャネル(タイムズ)で呟くとメンバーの方がレクチャ-してくれることもあります。

18:00 メンターと振り返り&課題のレビュー

1日の最後はメンターとの振り返り(1on1)です。

今日取り組んだ内容で「面白いと思ったこと」「課題と感じたこと」「疑問点」などをメンターと振り返ります。

研修の内容について会話することもありますが、技術の話などなど何でも気軽に話せる時間です。

もちろん、研修のフィードバックもあります。

19:00 お疲れ様でした!

メンターとの1on1が終わったあと、研修課題の整理、個人的な振り返りをして業務終了です!お疲れ様でした。

研修を振り返って

約1ヶ月間、内容の濃い研修を受けることができたのはいい経験になったと考えています。

ウェブ技術を支える基礎の部分やブラウザの仕組みなど、普段の実務ではあまり意識することがないところを知ることができるのは面白かったです。

研修を振り返って大事だと感じたことは、「ゴールを達成するために必要な取り組みに対して、今日何をすべきか計画を立てること」です。

この研修は非常にボリューム感が大きいものですので研修内容を完璧に理解しようとすると時間が足りなくなります。

今日はどのフェーズまで完了させるか、計画どおりに行かない場合のバックアップはどうするか考えることの重要性を改めて感じることができました。

最後に

1ヶ月間の研修を終えてから4ヶ月が経ちました。

研修では基本的な知識の習得のほか、今実務をするうえで大切にしている「仮説をもって開発に取り組む」という考えを習得することができたと考えています。

VideoTouch では一緒に試行錯誤していける仲間を募集中です! もし興味を持っていただけましたら、カジュアルに一度お話しできればと思っています〜。

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プロダクトチームで実践!意思決定プロセスを体験型ワークショップで改善した話

はじめに

かなり久しぶりの投稿になってしまいました😢😢

こんにちは!VideoTouch株式会社のプロダクトチームのマネージャーをしております、水野です。

VideoTouchは「AIが支え、人が輝く─ 新しい『あたりまえ』をコンタクトセンターから創る」をミッションに、AI技術を活用したコンタクトセンター向けソリューションを開発している会社です。

今回は、2025年6月17日にプロダクトチームで実施した「意思決定ワークショップ」についてお話ししたいと思います。

なぜ意思決定ワークショップを行ったのか

皆さん、「意思決定」と聞いてどんなイメージを持たれるでしょうか?私たちは「難しい、疲れる、でも一番大事なこと」だと思っています。

意思決定って、思ったよりも難しいんですよね。皆さんもこんな経験はありませんか?

  • なかなか話がまとまらない
  • みんな早く決めたいと思っているのに、優秀な人が揃っているのになぜかまとまらない
  • 議論が長くなりがちで、会議終了の時間が見えない
  • 会話のみで論点が整理されていない

実際、私たちのチームでも最近のふりかえりで以下のような課題が見えてきていました:

チームが抱えていた課題

5月のふりかえりから:

  • 「PBIで、特定の誰かがレビューすることを決める」
  • 「失敗を許容してチャレンジしたいよね」
  • 「意思決定理由を言語化できていれば、学びにつながるから大丈夫」

6月のふりかえりから:

  • 「準備が必要な内容の会議がデイリーの延長で実施される」
  • 「議論が長くなりがちで、会議終了の時間が見えない」
  • 「朝会の流れで、解決できないものは、30分以上話したい内容であれば、カレンダー登録しよう!」

これらの課題を受けて、チームとして物事を進めるための意思決定に関連する話題が多いことに気づき、今回のワークショップを企画しました。

ワークショップの設計思想

目的の共有

ワークショップの最初に、チーム全員で以下の問いについて考えました:

  • チームとして、意思決定することに対してどうなったら良いのか
  • チームとして、どのような状態を目指すのか
  • チームとして、どのような変化を期待するのか

意思決定の5つのプロセス

ワークショップでは、チームでの意思決定を以下の5つのプロセスに分けて整理しました:

  1. 現状把握
    • 事実の共有・状況の理解
  2. 意図や方向性の明確化
    • 何を目指すのか、何を問いにするかを定義
  3. 選択肢と判断基準の検討
    • オプションを出し、何を大事にするかの基準も可視化
  4. 意思決定と計画
    • 実行案を選び、誰が何をいつまでに行うかを決める
  5. 実行とふりかえり(評価)
    • やってみて、効果やズレを確認し、次の意思決定につなげる

実際のワークショップ内容

3時間の構成

13:00-13:10 アイスブレイク
13:10-13:15 アジェンダの共有
13:15-13:30 目的の共有
13:30-14:00 意思決定プロセスの整理
14:00-14:10 休憩
14:10-14:25 ワークショップテーマの提示
14:25-15:25 意思決定プロセスの体験
15:25-15:35 休憩
15:35-15:45 ふりかえり
15:45-16:00 まとめ

2つのアプローチで体験

1回目:制約ありでの意思決定体験

テーマ: 「VT(プロダクト)で今後継続的に生成AIを取り入れていくことについて、チームで行いたい取り組み」

制約条件:

  • チームからファシリテーターを1名決める
  • 使える道具:ホワイトボードとペン1本とクリーナーのみ
  • 道具を使えるのはファシリテーターだけ
  • 意思表明は全て言葉を発して行う
  • 何も参照してはいけません

2回目:学びを活かした意思決定体験

テーマ: 「VTとAIRでシームレスな連携を実現していくための、チームで行いたい取り組み」

アプローチ:

  • 1回目の経験をもとに作戦を立てる(2分)
  • 制約は特になし
  • 必要に応じてチーム外からも問いかけ

得られた学びと気づき

議論のフェーズ分けの重要性

実際にワークを体験して、特に重要だと感じたのは「議論のフェーズ分け」でした。

私たちは以下のステップで進めました:

  1. まず前提を整理して
  2. 決める方向性を決めよう(何を軸に決めるかを決めよう)
  3. 選択肢を出しましょう
  4. 議論しましょう

このフェーズを行ったり来たりするのがやっぱり多いんですよね。 それをなくすために「今どのフェーズを議論してるっけ」っていうのをちゃんと洗い出しましょうねっていうのは1つ学びになりました。

人間の思考特性を理解する

ワークショップを通じて、人間の思考特性についても重要な気づきがありました:

  • 人間って人の話を評価するのが得意
  • 逆に自分で案を出すって結構苦手

これ考えてって言われたときに、ゼロから何かを考えるって結構難しいです。ただ、人がやった内容を「これって良いよね」とか「これここが良くないんじゃないの」って言うのってすごい簡単なんですよ。

この性質を理解しておくことで:

  • 叩き台を出す人は偉い
  • 意見する人は挙げ足を取るだけではなく、より良い選択肢にするために改良案を提示する
  • 評価しだすとキリがないので、コスパを考えて「ここまではやったらいい」「ここ以降は言わないでも大丈夫」というラインを決める

ガイドラインの有無による違い

ガイドラインなしの場合:

  • 話はやっぱり発散しちゃう
  • 「今何話したらいいんだっけ」っていうのがわからなくなる
  • いきなり選択肢の話を始めて深掘りしてしまう
  • 「あれ、事前に情報足りなかったよね」→「新しい選択肢のほうがいいんじゃないの」という行ったり来たりが発生

フェーズを分けた場合:

  • 「今ここのフェーズだよね」「足りない情報これだよね」が分かる
  • 「今ここは議論する時間じゃないな」という判断ができる

まとめ

今回のワークショップを通じて、意思決定プロセスを構造化し、チーム全体で体験することの価値を実感しました。

スムーズ、めちゃくちゃスムーズとまではいかないものの、チームで学びを得ることはできたかなと思っています。

ただ、人間ってやっぱそんな簡単にはいかないというか、やりたいこと、いいと思ったことは言ってしまうものではあるので、まだまだ意思決定に磨き込む余地は多いにあるんですが、かなり良くなったほうかなと思っております。

今後のアクション

ワークショップの最後には、チーム全員で「すぐに試せるアイデア」を書き出し、今後の取り組みについても具体的に話し合いました。


意思決定は難しいですが、チーム全体で向き合い、体験を通じて学ぶことで確実に改善できると感じています。同じような課題を抱えているチームの参考になれば幸いです!

リアルで集まろうDAYで、交流を深めるワークショップを企画してみた!

どうも、 id:sawarabi です!
クリスマスと大晦日の狭間からお送りします!

今回は Low-Tech Social Network というワークショップを実施したので、それについて書こうと思います。

背景

12 月 16 日にリアルで集まろう DAY というものを開催しました!
note.com

その中で、せっかく集まるのだからチームビルディング的な企画もやりたいね、ということで実施したものになります。

企画の選定

前提

現在の会社の状況としては、ざっくり

  • 徐々にアクセルを踏んでいこうとしている状態
  • フルリモートの中で徐々に人が増えてきている状態

という感じになります。

また、リアルで集まろう DAY は

  • 参加者は全社
    (エンジニアだけでなくマーケや CS、セールス、コーポレートなど様々な職種が参加)
  • ワークショップの前は戦略共有会
  • ワークショップの後は懇親会

となっていました。

その中で、どういうワークショップを実施すれば一番効果があるか、現状感じている様々な課題感を解決できそうか、を考えながら選定をおこないました。

候補

www.oreilly.co.jp

ゲームストーミング、という本からいくつか候補を挙げて、その中から選んでいきました。
最初候補として考えていたのは以下の3点です。

  1. カバーストーリー 未来像を雑誌や新聞の見出しで表現するゲーム
    https://www.marlin-arms.com/support/games/?p=365
    良さそうな点:

    • これから VideoTouch がアクセルを踏んでいくにあたって、未来像を想像することで弾みがつきそう
    • 職種ごとに視点が違うので、異なる職種同士でグループを組んでやることで、相互理解につながりそう
  2. キャンプファイアー 経験談の糸を繋いでいくゲーム
    https://www.marlin-arms.com/support/games/?p=570
    良さそうな点:

    • 各個人の体験談を話してもらうことで、各々のバックグラウンドや VideoTouch 上での経験の共有をおこなえそう
    • 職種を超えての相互理解、ベースの部分を固めるのに良さそう
    • 昔であれば酒の場で語られた失敗談だったりの共有をおこなう場としてよさそう
  3. 事前分析 プロジェクトが大失敗をする経緯を予見するゲーム
    https://www.marlin-arms.com/support/games/?p=483
    良さそうな点:

    • これから勢いよく成長していこうという中で、あらかじめつまずきそうな部分に気づけるので、注意して進めることができそう
    • 職種ごとに視点が違うので、異なる職種同士でグループを組んでやることで、相互理解につながりそう

実際に決定したもの

で、熟考を重ねた結果、こちらのワークショップを実施することにしました。

まさかの候補にないものが選定されていますが、

  • 課題感としては職種間のコミュニケーション促進が大きい
  • 課題感的にはキャンプファイアが適していそうだが、キャンプファイアは異職種でやるよりも同職種でやった方が効果が出そう
  • 上にあげた候補はリアルでもオンラインでもあまり効果が変わらなそう

との理由から改めて本を読み直して、後ろの懇親会にも繋がる Low-Tech Social Network を実施することにしました。

ワークショップで作成した人脈図はモノとして残るので、懇親会での話のネタになる、というのも理由として大きいです。 

企画の進行

実際に当日説明に利用したスライドはこちらになります。

speakerdeck.com

実際はまず最初にお酒を各自用意してから、

  1. 付箋に自己紹介を書く
  2. 付箋を模造紙に貼る
  3. つながりを線で結んでいく

という流れで進めました。

実際にやってみて

最初はみんな黙々と付箋を書いていたのですが、つながりを線で結んでいくタイミングで雑談しながらここ繋がるよねとか、◯◯さん〜好きなんだー、わたしもー、みたいな話が出たり、いい感じに盛り上がっていました!

あとみんな何気に似顔絵上手い!

当日ちゃんと盛り上がってよかったなーと思いつつ、一方で今、このブログを書きながら振り返ってみると、よかった点もあれば改善したい点もあるなーという思いも。

書き出してみるとこんな感じです。

よかったと思う点

  • 職種を超えて会話が生まれた
  • 普段接点のない人同士で会話が生まれた
  • つながりを線で結んでいる最中に席の移動が自発的に発生して、会話の参加者の組み合わせが入れ替わっていた
  • フルリモートで失われがちだったプライベート関連の雑談が生まれた
  • 意外なつながりや、失敗談でのつながりなど普通の雑談では中々出てこないつながりが発見できた
  • この後に実施した懇親会でも、席を移動しても他のグループの図が残っているので話題に困らなかった

次やるのであれば改善したい点

  • 会場の都合で壁に模造紙を貼れなかったため2グループに分かれてしまった
    • そのためグループでつながりが断絶してしまった
    • 一つのグループでできるようにするか、あるいはグループ間を混ぜる仕掛けができるとよさそう
  • 最終的に完成した図の写真と撮り忘れていたので、次回は撮りたい

改善したい点もあるものの、自分も参加者として参加した中で普段業務であまり接点がない人とも趣味だったりちょっとした失敗談だったりの話で盛り上がることができました。

なので、当初狙いとして考えていた「職種を超えたつながり」もちゃんと達成できていたのではないかな〜と思います。

また、後日アンケートを取っているのですが

  • 普段話せていない人と話せた
  • 懇親会で話しやすかった
  • 楽しかった

などなど好評をいただきました!

今回のワークショップに限らずですが、この手のものは会場の制約の影響を結構受けるので次回からは会場の下見だったり制約を考慮した設計などを気をつけようと思いました。

普段はオンラインで miro (オンラインのホワイトボード)を使ってやったりしているので、だからこそたまにリアルでやる場合はいつもと勝手がちがうということを忘れずに、という感じですね。

最後に

VideoTouch ではフルリモートでの勤務になっていますが、その中でもコミュニケーションを促進していこう!というところで色々と模索している最中となります。

このようにリアルで集まってその中でチームビルディング施策をおこなう、というのもありますし、あるいはオンラインでもっと促進するにはどうしたらいいだろうか、ということを色々試したりしています。

まだちょっとわちゃわちゃしている感じもありますが、VideoTouch ではそんな中で一緒に試行錯誤していける仲間を募集中です!

もし興味を持っていただけましたら、カジュアルに一度お話しできればと思っています〜。
viibar.notion.site

「【VideoTouch & Henry】とあるフロントエンド勉強会」を開催したよ!

こんにちは、おにぎりの具はすじこ派、id:gaooh です! VideoTouch と社名をかえてはじめてのブログですが気張らずやっていきます。

今回とある縁がきっかけて 9/13 に Henry 社さんと合同でフロントエンド勉強会を開催させていただきました。

henry.connpass.com

note.com

リアルな場での勉強会はViibar時代に何度かやったことがったのですが、完全リモートの勉強会の開催は はじめてだったのでちょっとドキドキでしたが、無事開催して事故なくおえられたのでよかったです。

余談ですが、YouTubeで配信ということでStreamYardを利用して配信しましたが。結構便利なのでおすすめです。

streamyard.com

バックヤードという概念があるので、参加者はそこで待機しながら出番をまてますし、 配信中にロゴを出したり話す人を切り替えたり中は管理画面側でできるので、なるほどーと。

さて肝心の発表ですが、VideoTouch社からは id:mstssk@hanzochang から発表させてもらいました。

4KディスプレイだとCSSアニメーションがぶっ壊れた話

mstssk.github.io

id:mstssk からは、ちょっとレアなディープな話です。 サービスによってはクリティカルではないかもしれませんが、VideoTouchの利用用途的に撮影時、他のモニタで移して撮影することも多いので、意外と大事なんですよね。 撮影はChrome拡張機能でやっているのですが、開発する上でも一般的なWebサービスとはまた違った気の使い方も必要で いろいろ日々キャッチアップしながら作っている中での学びからの発表でした。

FigmaのようなLayoutGridをHTML上で実装し、マークアップに活用する

speakerdeck.com

@hanzochangからは元ディレクターという経歴らしい拡張機能実装のお話。 FigmaのようなLayaoutGridをHTMLで実現するためのChrome拡張機能です。

Webサービスにおいて一貫性は非常に大事ですが、CSSをくんでいると「あれ、なんかここずれてない?」みたいなことも多いです。 Chromeの開発者ツールなどで探ったりすることもありますが、結構大変です。それのサポートをしてくれます。 本人曰く、まだ絶賛開発中なので、これからの改善が楽しみではあります

VideoTouchではこれ以外にもいろいろ技術的なチャレンジをしていたり、動画の知識がない人でも 簡単に撮影、編集、配信、分析ができるようなUI/UXを目指して日々改善しています。 エンジニアはフロントに限らず絶賛募集中なので、是非是非応募いただければと。

viibar.notion.site

面接まではいかないけど、なんか興味わいた、話聞きたいかなーというかたはmeetyもありますので、こちらもおまちしております!

meety.net

meety.net

meety.net

(会社のお金で)スクラムマスター研修を受けてみた

どうも、 id:sawarabi です!

スクラムマスター研修を受けたいなーと思いつつ、ずっと思うだけだったのですが…。
先日機会があって、受けたいっす、と言ったところ、いいよ!と言われたので受けてきました!

スクラムマスター研修とは

スクラムマスターとしての基礎を身につけて、認定スクラムマスター(CSM)の受験資格が得られる研修です。
内容としてはこんな感じになります。

コース名:認定スクラムマスター研修
主催:株式会社アトラク
費用:220,000円 (消費税10%込み)

開催日時
5月25日(水) 13:00-18:00 スクラムの基礎を学ぶ
5月26日(木) 10:00-17:00 実際にスプリントを回してみる
5月27日(金) 10:00-13:00 スクラムマスターについて学ぶ

アジャイルをゆるく語りたい!LT で軽く発表したときのリアクションで「会社がお金出してくれるの神」というのがありましたが、実際そうだと思います。
感謝!

自分自身今後も研修やイベントに参加だったり、あるいは他の人が今後も受けられるようにしていくという意味でも、ちゃんと業務に活かしていきたいなーと思う所存です。

実際受けてみてどうだったか

アジャイルをゆるく語りたい!LT で軽く話したときのスライドは以下になります。

良かった点

ざくっと、以下があげられるかなと思います。

  • スクラム開発自体の理解度が上がった
  • 普段スクラム開発をする中で疑問に感じていたことを講師に質問することができた
    • 例えばスプリント中にPBIが完了にならなかった場合にどうするかとか、差し込みタスクの扱い方だったりとか
  • Day2 の1日の中でスプリント回してみる中で、レビューでプロダクトが改善される流れを身を持って経験できた
  • 横のつながり(スクラムマスター同士のつながり)ができた
  • 認定スクラムマスターになった(試験受かった)

実際に影響がでた部分

研修自体を一つのスプリントとみたときに、じゃあスプリントゴールってなんだろう?を考えて、

「自分のチームのスクラムを改善できる状態になる」

というゴールを設定しました。

じゃあ実際どういう変化があったかというと、例えば

  • デイリーが2017ver から 2020ver になった(よりタスクの完了にフォーカスした形になった)
  • タスク(SBI)をストーリーポイントでなく時間で見積もるようになった
  • レトロスペクティブで「小さく試して小さく改善」を意識して、Try の粒度を調整するようになった

などなど。

小さく試すことで失敗したときの影響が小さくなり Try をしやすくなるというのもありますし、成功率も上がるのでチームが良くなっていっている、という感覚を持ちやすくなる、というところで「小さく試して小さく改善」をあらためて意識するようになったのは良かったのではないかと思っています。

スクラムマスター研修を受けたから変化が起きた、かどうかはまだまだこれからですが、いい意味で影響はあったのではないかなーと思います。

最後に

研修で教わるのはあくまで理想の話で、自分達のチームの理想、あるべき姿ってどうなんだっけ、じゃあ現実をどう理想に近づけていこうか、というところが難しいところでもあり、面白いところでもあるのかなーというのが直近の感想です。

一気に大きく変えようとすると大体失敗するので、そこもちゃんとアジャイルらしく、小さく試して小さく改善していければな、と思っています。

VideoTouch流 ドラッカー風エクセサイズをやってみた!

どうも、 id:sawarabi です!

先日、VideoTouchのエンジニアで、チームビルディングの一環として「ドラッカー風エクセサイズ」をやってみたので、その共有になります!

アジェンダ

  1. 今、我々はどこにいるんだっけ(5min)
  2. ドラッカー風エクセサイズとは(5min)
  3. 実際にやってみよう!
    1. 自己開示フェーズ(15min)
    2. 発表(5min)
    3. フィードバックフェーズ(10min)
    4. 発表(10min)
  4. 振り返り(5min)

1. 今、我々はどこにいるんだっけ

ドラッカー風エクセサイズは、タックマンモデルの「形成期」「混乱期」に効果があるとされています。

(タックマンモデル:チームの発達段階を4つのフェーズに分けて表したモデル)

そこでまず、我々のチームはタックマンモデルのどこにいるんだっけ?をまず確認しました。

今「自分が」いると思う場所はどこか?と投票してもらったところ、形成期の後ろの方が一名、混乱期の頭の方が二名、混乱期の後ろの方が一名、という結果になりました。
(ちなみに、一般的にチームに長くいるメンバーほど後ろの方になり、新しく入ったメンバーほど前の方になる、という傾向があります)

じゃあ「チームとして」今どこにいるんだろう?でいうと、一番前にいる人が基準になりますので、我々は今、「形成期」にいる、となります。

ドラッカー風エクセサイズは上にも書いた通り「形成期」「混乱期」に効果があるとされている、かつ我々は今「形成期」にいる、ということが確認できたので、じゃあやる意味があるね!ということで実施しました!

2. ドラッカー風エクセサイズとは

ざくっと説明すると以下のようになります。

  • アジャイルサムライで紹介されている、初期のチームビルディングに効果的な手法
  • 特にタックマンモデルの「形成期」「混乱期」に効果的
  • 4つの質問の回答を共有することで、考えや価値観、期待のすり合わせをおこなう
    • 自分が得意だと思っていること(ここだったら任せておけ!)
    • どういうふうに貢献をするか
    • 自分が大切に思う価値観はなにか
    • 他のみんなが自分に期待していると思うこと
  • ただ回答を共有するだけではなくて、
    • それに対してフィードバックをおこなうことで、認識を合わせる
      • この人のいいと思うところ、ここすごいなーと思うところ
      • この人に期待していること
    • その上でディスカッションすることで、相互理解を深める

既存のドラッカー風エクセサイズでは4つの質問に答えて共有するところまでですが、今回はその後で二つほど質問を追加しています。

3. 実際にやってみよう!

まず初めに「自己開示フェーズ」として、基本の4つの質問に回答して、その回答をチームに共有ということをおこないました。

  • 自分が得意だと思っていること(ここだったら任せておけ!)
  • どういうふうに貢献をするか
  • 自分が大切に思う価値観はなにか
  • 他のみんなが自分に期待していると思うこと

その上で、「フィードバックフェーズ」として、他のメンバーに対して

  • この人のいいと思うところ、ここすごいなーと思うところ
  • この人に期待していること

を書いてもらい、共有するということをおこないました。

ツールはオンラインホワイトボードのmiroを利用しています。

実際に出来上がったものがこちら(付箋の内容や名前はモザイクかけてます)。

実際やってみると4つの質問に回答するところで結構時間かかったりということがあったので、事前に共有して回答しておいてもらう、もありかもしれません。

4 振り返り

やってみてよかったなーと思う点として、個人的な感想は以下になります。

  • 自分では強みとして認識していなかったものを強みとして指摘されることで、自分について新しい発見があった
  • 自分に対する他のメンバーからの期待について、最初から認識していた部分も改めて期待をすり合わせることで、自信を持つことができた
  • また、認識していなかった期待の部分について、そこを意識して今後動くことができそうだと感じた
  • (他のメンバーについて)どういう背景でそういう価値観、考え方なのか、を知ることができた

じゃあチームとしてどうかでいうと、効果が出るのはこれからにはなるのですが、

  • お互いの考え、価値観の背景をある程度共有できたので、コミュニケーションを取りやすくはなりそう

という印象はあって、「形成期」→「混乱期」の壁であるコミュニケーションの量(心理的安全性の確保)や、「混乱期」→「統一期」の壁であるコミュニケーションの質(本音で話す)というところが少しずつ良くなっていくのでは、と感じています。

もちろん、ドラッカー風エクセサイズやっただけでぐっとよくなるわけではなく、そこで一緒に得たものをチームで活かして改善していくことが大事なので、引き続き小さく試して小さく改善を積み重ねていく、ということを今後も引き続きやっていこうと思います!